ホットロード
ええ、別マを読んでました。
連載当時、読んでました。
まあ、そのころ、たぶん、私はもう高校も卒業していたと思います。
と、調べたら、86年1月〜87年5月までの連載だそうです。
うむ。私は20歳を超えていた。
まあ、読んでいた当時から、甘酸っぱさに共感するところはあるものの、学校はもう過去のものだし、土地柄にそういう雰囲気はあったものの自分自身はヤンキーでもないし、暴走族とかあの手の仲間は面倒くさそうだわーと思っていたので、特別思い入れもなく読んでいた。
ストーリー云々より雰囲気、風景、瞬間の気持ち、の漫画だったと思う。余白の多い漫画。
今回、この映画をなぜ見る気になったかというと、予告編にとても心魅かれてしまったから。切り取ったシーンが良かった。
そして見たわけよ。
あらー。
いいじゃない。
主演の二人がアイドル映画にふさわしい輝きがあった。
わたしが高校生のときに見た、薬師丸ひろ子主演の「翔んだカップル」を思い出した。
薬師丸さんが黒いスリップ着ててね、同居人の彼とイチャイチャして(相手役は鶴見辰吾だった模様…)こう、だんだん横たわっていくというシーンが印象的でね(って確かめようがないので、全然違っていたらごめん…)
見ていて、もう心臓がどくどくしたのを覚えています。
この作品も、そういう、若い、幼い恋愛の青臭いドキドキとキラキラを感じられた映画でした。
能年ちゃん、中学生には見えなかったけど。個人的な和希のイメージはモー娘。でデビューしたときの金髪のゴマキかな。中学生であれだけ憂いと色気があるなんてすごいなーと思ったもので。
でも、能年ちゃんの透明感は良かったですね。
そして、これ、なにより、春山のキャスティング大成功の映画。もうね、顔つき目つき佇まいが素晴らしかった。
私が10代なら瞬く間に好きになってましたね、登坂くん。
言わせてもらえば、もう、初主演にしてこれ以上の 彼にとっての傑作映画はないだろう(もともと俳優じゃないし)
で、このお話は「命を大切にしよう」って話でもある(よね?)
そこに尾崎豊ですよ。
若くして死んでしまった尾崎豊ですよ。
私が一時期(デビューからアルバム3枚目くらいまで)すっごく好きで、大阪球場(っていうのがあったのだ)にまでコンサートに行ってしまった尾崎豊ですよ。心のアイドル歴代3位くらいの尾崎豊ですよ。
けれど、全然、ここ20年以上はまともに聞いていなかった尾崎豊ですよ。
亡くなったときも、もうファンでもなかった私は、多少悲しかったけれど、薄情にも「そうだろうなあー。長生きしない人だよな」と簡単に納得してしまったオザキですよ。
でも、最後の、ここで、この美しい声が聞こえたら、泣くしかないじゃん。
この映画、自分の思い出をミックスしたことで思った以上によござんした。